【IRES 第2章】地主という立場から見た不動産の経営
2026/02/02
目次
地主の不動産は「問題が起きにくい」からこそ、判断が遅れる
地主の方の不動産は、
企業や不動産投資家の不動産と比べると、
比較的「大きなトラブルが起きにくい」ケースが多く見られます。
- 先代から受け継いだ土地
- 長年続いている賃貸経営
- 借入も少なく、当面の資金繰りに困っていない
このような状況では、
不動産が経営課題として強く意識されにくくなります。
しかし、問題が顕在化しにくいことと、
経営として整理されていることは別です。
「相続が起きてから考える」という判断のリスク
地主の不動産相談で多いのが、
「相続が発生したら、そのときに考えればいい」
という考え方です。
確かに、相続税や名義の問題は、相続発生時に表面化します。
しかし、相続が起きてから初めて不動産を整理しようとすると、
- 家族間で意見が分かれる
- 時間的な制約が一気に強まる
- 選択肢が大きく制限される
といった状況に陥りやすくなります。
相続は「きっかけ」にはなりますが、整理を始めるタイミングとしては、決して最適とは言えません。
地主の不動産は「土地活用」の問題ではない
地主の不動産を語る際、
「土地活用」という言葉が頻繁に使われます。
しかし、ここに大きな落とし穴があります。
土地活用という言葉は、どうしても
「何かを建てる」
「収益を上げる」
という方向に思考を引っ張ります。
その結果、
- 本当に活用すべきか
- そもそも動かさない方が良いのか
- 誰のための不動産なのか
といった前提条件の整理が置き去りにされがちです。
地主の不動産は、活用手法を考える前に、経営としての位置づけを整理する必要があります。
地主の不動産を「経営」として見る視点
地主の不動産も、他の立場と同様に、次の側面を持っています。
- 資産:評価・保有・承継
- 事業:賃貸経営・管理・収益
- 投資:将来価値・リスク・出口
どの側面を重視するかによって、判断は大きく変わります。
たとえば、
- 家族の生活基盤として守るのか
- 世代を超えて承継するのか
- 将来の選択肢を広げるために整理するのか
これらは、収益性だけでは決められない経営判断です。
地主に必要なのは「正解」ではなく「整理」
地主の不動産に、万能の正解はありません。
重要なのは、
- 何を守りたいのか
- 何を引き継ぎたいのか
- どこまでを自分の代で決めるのか
といった判断軸を、早い段階で整理しておくことです。
これは、節税や活用の話に入る前の、経営としての準備と言えます。
IRES(Integrated Real Estate Strategy)という考え方
IRES(Integrated Real Estate Strategy)は、不動産を資産・事業・投資の側面から統合的に捉え、経営判断として整理するための考え方です。
地主の不動産においても、IRESの視点を持つことで、
- 活用ありきの思考
- 相続発生後の場当たり的判断
から距離を置くことができます。
結論を急がず、判断できる状態をつくること。
それが、地主にとっての不動産経営の第一歩です。
次回予告
次回は、
ビルオーナーという立場から見た不動産の経営を取り上げます。
築年数、修繕、建替え、売却。
なぜビルオーナーの判断は先送りされやすいのかを整理します。
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本記事で触れたテーマは、
一般論として理解することと、
ご自身の状況に当てはめて判断することの間に、
大きな隔たりがあります。
IRESは、
不動産を資産・事業・投資の各側面から統合的に捉え、
経営判断として整理するための考え方です。
「相続や活用の前に、
一度整理しておきたい」
という段階でも構いません。
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