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不動産活用による相続対策のメリット・デメリットとは〜将来の安心と資産承継のために、今こそ知っておきたいポイント〜

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不動産活用による相続対策の
メリット・デメリットとは

不動産活用による相続対策のメリット・デメリットとは〜将来の安心と資産承継のために、今こそ知っておきたいポイント〜

2025/05/07

はじめに

日本では、相続税の課税対象者が増加傾向にあります。特に不動産をお持ちの方にとっては、「資産価値の高さ」や「分割の難しさ」が原因で、遺産が“争族”の火種になることもしばしばです。

以下の図をご覧ください。

【図表①】相続税の課税割合の推移(国税庁「相続税の申告状況」より)

2022年には亡くなられた方のうち約10人に1人が相続税の課税対象となっています(※全国平均)。都市部では15〜20%に達する地域もあります。

本記事では、相続対策として不動産を活用することのメリットとデメリットを具体的な数値とともに解説し、皆様のご判断に役立つ情報を提供いたします。

1. 相続対策における「不動産活用」とは?

相続税対策の観点から、不動産の活用には以下のような手法があります。

活用方法 目的 備考
アパート建築 評価額の圧縮、収益化 建物評価の低減を利用
建物リノベーション 収益性向上、空室対策 節税と収益確保を両立
法人化(不動産管理会社) 分割・承継の円滑化 持株による相続が可能
土地の一部売却 資産分割の容易化 固定資産の偏在リスクの緩和、納税資金の確保
タワーマンション節税 評価と時価の乖離を利用 節税手法として注目されるが見直し傾向

2. 不動産活用のメリット

(1)相続税評価額の圧縮

現金1億円の評価額はそのまま1億円ですが、同じ資金で賃貸アパートを建築した場合、評価額は以下の通り大幅に下がる可能性があります。

【図表②】賃貸アパート建築による相続税評価圧縮シミュレーション

資産内容 市場価格 評価額 備考
現金 1億円 1億円 課税対象額そのまま
賃貸用土地 6,000万円 4,800万円 借地権割合・貸家建付地控除等適用
建物(賃貸用) 4,000万円 2,000万円 固定資産税評価額に基づく
合計評価額 1億円 6,800万円 評価圧縮効果:約32%

※圧縮率は物件・地域・建物仕様により異なります。

(2)家賃収入によるキャッシュフローの安定化

例えば、1億円で建築したアパート(8戸、月額家賃8万円×8戸)では、以下のような家賃収入が期待されます。

・年間収入:8万円×8戸×12ヶ月=768万円

・想定表面利回り:約7.7%

・税引き後キャッシュフロー:約400〜500万円/年(経費・減価償却考慮後)

※年金以外の収入源として、老後の生活資金として活用できます。

(3)資産の分割と法人化による円滑な承継

建物や土地を不動産管理会社へ移管し、法人の株式として保有すれば、相続時の遺産分割が柔軟になります。

【図表③】法人化による相続の仕組み図

(4)遊休地の有効活用と資産価値の維持・向上

空き地や空き家を放置すると、固定資産税の軽減措置が外れ、税負担が増加します(小規模住宅用地特例:最大1/6まで軽減)。
逆に活用すれば、固定資産税を抑え、資産価値を維持・向上させることが可能です。

3. 不動産活用のデメリット・リスク

(1)初期費用・借入リスク

例えばアパート建築には、1億円程度の初期費用が必要となるケースもあります。銀行融資により資金を調達する場合、以下のような返済計画が想定されます。

・借入額:8,000万円

・金利:1.2%

・返済期間:30年

・月額返済:約27万円/年額324万円

収入が想定を下回る場合、キャッシュフローが赤字になるリスクがあります。

 

(2)空室リスクと修繕コスト

国土交通省の統計によれば、2023年時点の全国平均空室率は約13.6%。地方都市では20%を超える地域もあり、立地とターゲット層の選定が極めて重要です。

また、築10〜15年を超えると、外壁や給排水設備など大規模修繕費が発生するリスクが生じます。

 

(3)相続人間のトラブル発生の可能性

以下のような対立がよく見られます。

・管理を誰が行うか

・家賃収入の分配比率

・売却のタイミングと意見の相違

こうした問題を避けるためには、生前の話し合いと遺言・信託の準備が不可欠です。

4. 成功する不動産相続対策のポイント

重要項目 チェック内容
収益性の検討 空室率、家賃相場、事業収支シミュレーション、長期修繕計画
節税効果の試算 評価額圧縮効果、控除額、納税資金確保
法的対策 遺言書、信託契約、共有回避策、後見制度
相続人の合意形成 話し合い、説明責任、納得性の確保、信頼構築
プロへの相談 不動産コンサルタント、税理士、司法書士などとの連携

 

まとめ

不動産は賢く「活かす」時代へ。不安を安心に変える備えを

不動産を活用した相続対策は、単なる節税手法ではなく、「資産の承継と家族の未来を守る仕組み」です。

数値や事例をもとに冷静に判断し、信頼できる専門家とともに戦略を構築すれば、不動産は“重荷”ではなく“財産”として次世代へ引き継ぐことができます。

相続対策は「早すぎる」ことはありません。ご自身とご家族のために、今できる一歩から始めてみてはいかがでしょうか。

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